研修名:「令和3年度災害歯科保健歯科衛生士フォーラム」
日 時:令和3年12月5日(日)
開催形式:オンライン研修
今年度標記フォーラムには、災害歯科保健コーディネーター歯科衛生士2名、都道府県歯科衛生士会災害歯科保健業務調整(ロジスティックス)歯科衛生士1名の各県会3名が参加しました。午前は災害歯科保健コーディネーター研修、私が参加したロジスティクス歯科衛生士研修は午前午後1日研修で、大変興味深く勉強になりました。
午前の日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)の講演。
栄養士会は発災72時間以内に活動開始とのことでした。私たちは72時間後から活動開始ですから、その違いとこのように早い段階で活動できる組織力を知りました。
水害支援では「入れ歯を流されて食べるものが無い」方に、特殊栄養食品を渡す活動紹介がありました。「情報を制する者は、災害を制する」~印象に残った講師の言葉です。
次は、平成29年九州北部豪雨災害での歯科保健医療活動の研修です。
歯科医師会サイドからと歯科衛生士会サイドからの発表は、とても参考になりました。情報収集の大切さと、刻一刻と代わる避難所の状況など、実際目に見えるような気持ちになりました。「派遣する歯科衛生士は、地元の地理に明るい事と地元の保健師等と話が通じる方がいい。すると必然的に地元行政の歯科を担当している在宅歯科衛生士の皆さんが適している。」と聞き、本会でも取り入れていきたいと思いました。
午後は和歌山県歯科衛生士会と新潟県歯科衛生士会の災害支援の取り組みの発表でした。
和歌山県歯科衛生士会はサンスター(株)と協力して「避難袋にお口のケアグッズを!」推進運動をしていて、県内のJR4駅前でグッズ配布活動を行ったことの報告でした。また会では、ポスターやリーフレットを作成していて、HPよりダウンロードできるそうです。新潟県は地震災害を経験しているため、会員意識が高いそうです。県内を9ブロックに分けそれぞれにブロック長を設けて、LINEグループを作り、メンバー間の交流を行っているそうです。これは、是非取り入れたい情報でした。
その後、各ブロックに分かれてグループワークをしました。まず、「熱海市の土石流被害での支援は」の質問を受けました。衝撃的な映像の影響です。「一部地区で起こったことで、被災歯科医院はなかったため、地元歯科医師会のみが対応しました。」と回答しました。
その後、活発な意見交換があり、日本歯科衛生士会「災害安否確認ページ」が会員安否確認に有効だと感じるという意見があがりました。
本会でも取り入れたい内容が多々ありました。平時からの備えが大事ですので、早速動いていきたいと思います。
(文責 災害支援担当 大川晃子)